Contents
ストーリー ガイド
登場キャラクター関係図
舞台の島
全長10km。周囲をすべて高い崖で囲まれている。人口は1万6千人ほどで、南のクダルパーニと北のチェンバーに分かれている。どちらも岸壁の街になっている。
1.クダルパーニの街 2.ソーニャの港 3.発電施設 4.チェンバーの街
背景
島について
要塞のような形をしているため、歴史的に敵から逃げた人たちが集まる島だった。海からの侵略を見張るため岸壁の洞窟に住むようになった。建設に労力を使わず、木の伐採なども最小限で済んだため森はそのまま残っている。
上陸は困難で海からの砲撃も届かないため、他国の侵略も戦うことなく未然に防いできた。建設や戦争に力を注がず道路整備も行わなかったため、この島独自の技術が発達してきた。
現在もこの島は、どの国にも属していない。国としての機能もない。しかし、科学技術は発達し、争う事を知らない人たちの住む平和な島である。
乗り物など
この島は岩の道と階段ばかりなので、自動車やオートバイは走っていない。そのため、この島独自の乗り物が開発された。
●エア・ムーブ
完全自動運転で少し浮いて飛ぶ。基本は一人乗りだが、子ども2人くらいまでなら乗れる。安いため、この島では庶民の乗り物として普及している。
海外向けにはブースターをつけてスピードアップしたモデルを販売している。物語の冒頭、ジェイを追っているエア・ムーブはそのタイプ。
●光ゴンドラ
島の中で物資を運ぶために開発された。島の中に張り巡らされた光の道を進むようにできている。
●カミーゼ
鳥のように飛ぶ飛行ユニット。エンジンは使わない。
音もなく敵に近づいて自爆攻撃をするために軍が作った秘密兵器。名前の由来はどこかの国の特攻隊が元となっている。
軍隊がこの島で生まれた天才を拉致して作らせた。
戦争の最前線に送られたジェイは、カミーゼの乗り手として優れていた。人を乗せて戻って来る事もできるほど上達したため、捕虜を取り戻す任務につく事になった。軍史上、はじめての事であった。カミーゼ部隊での唯一の生き残りである。
●エア・エレベータ
島の上下移動のために開発された。港や洞窟商店街の中でも使われている。
●スコープス
手のひらサイズのグッズ。ターゲットを設定したら、それを追って映像を届けてくれる。子どもの教育のため、鳥や魚の観察のために開発された。それが子どものおもちゃとして特に普及している。
アカーシャについて
●アカーシャとは
人間が前世で負った魂の傷をいやす場所として、地球上にも数多くのアカーシャが存在している。それぞれのアカーシャはそれぞれ、人間に合わせてアレンジしている。
この島に来たアカーシャは、その時代に合わせてスタッフを家具や調度品の姿にしてきた。
●あかりとミラーがうさぎ姿の理由
それまで、あかりはランプでミラーは大きな鏡だった。
姿見の姿に満足しないミラーは、18世紀ごろに人間界で広まった物語「アリス」で、不思議の国の案内人がうさぎだと知った。
それを聞いたピクチャーが、前世に行くガイド役の二人をうさぎ姿にした。
●アカーシャの入り口
魂に傷があって、それを治す準備のできた人だけが見える。
●マアラ
アカーシャに入ると見える首飾り。白と黒の石が連なる。ひとつひとつがその人の人生を表している。
●ジャンクソウル
くずの魂。アカーシャ界ではそう呼ばれている。
前世からアカーシャに入ったり、アカーシャの入り口を呼び寄せたりできる。通常の魂と違う能力である。
登場キャラクター
ソーニャ(70):港の主
ジェイ(25)
エミー(22) :ソーニャのアシスタント
メイ(35)
ラルー(10)
パメラ(8)
爺さん(70):ソーニャのおさななじみ/チェンバーに住む
カンター(45):国王直属の近衛工作隊の隊長
アカーシャ
ピクチャー:アカーシャのボス
あかり:アカーシャの前世ガイド No.1
ミラー:見習いの前世ガイド
ビッグローズ:花園のアカーシャから来たベテラン
ジェイのバックストーリー
孤児のジェイは10才の時、仲間とともに孤児院を飛び出して都会に出た。地下の下水道では多くの孤児が様々な商売や盗みをしながら暮らしていた。
ジェイは読んで捨てられた新聞を集めて路上で売る商売をしていた。その新聞や雑誌を読むようになり仲間の中では知識派となる。そして仲間から慕われたリーダー的な存在になっていた。
15才の時、市場での集団泥棒の時につかまり軍隊に送られる。戦争の最前線でピンポイント攻撃をするカミーゼ部隊だ。カミーゼで敵に近づき爆弾を落とすのが使命。しかし、多くは操作ができず、そのまま敵に突っ込んでしまう。
ジェイはカミーゼを自由に操れるようになったため、より高度な捕虜を取り戻す役目を任じられるようになる。それも次々成功をおさめ、軍の中で重宝されるようになる
そして10年。25才になった時に特別扱いで軍を出る許可を得られた。特赦だ。市民権も与えられ、まともな生活もできるようになったジェイだが、街に戻って昔の仲間と盗賊団を結成した。
この国を脱出すれば未来がある。それを知っていたジェイは仲間を逃がすために国王の宝を盗み、金に換える事を計画。お手製のカミーゼを使って侵入し、仲間に乱入させて宝を奪った。
それを闇市場で金に換えた仲間は、多くの孤児たちを連れて新天地を目指した。彼らを逃がすため、ジェイは宝を持ったふりをして漁船にひとり乗り込み、おとりになった。これを追ったのがカンターである。
カンターのバックストーリー
ジェイとカンターが育ったこの国は、邪悪な国王がおさめている。警察や軍もあるが、それを束ねる国王直属の近衛工作隊をつくり、すべては国王の一存で決められる。カンターは、その近衛工作隊の隊長である。
ジェイにお宝を盗まれた事を知った国王は、激怒して宝を取り戻してジェイの首をはねるようカンターに指示した。
カンターは、地下に潜むジェイや孤児たちを捕まえるべく、都市の警察を使って大捜索をした。しかし、地下の下水道の道は複雑で、そこを根城とするジェイたちを捕まえる事はできなかった。
その数日後、ジェイが宝を持って漁船で逃げたと報告を受ける。今度は軍を使ってこれを追った。大陸の小国であるこの国には海軍がないため、陸軍のエア・ムーブでこれを追う事になった。
そこで海底火山に遭い、ジェイはお宝とともに海に沈んだ。これでカンターは国王の信用をなくしてしまう。
一年後、ジェイが生きている情報を得たカンターは焦った。死んだ事になったのに、生きていると知られたら自分の立場はない。そこで、報告せず独自の判断で潜伏する島に向かう事にした。ジェイを捕まえて国王に差し出すのが目的だ。
ソーニャのバックストーリー
ソーニャは、ロシアで生まれ育った。もともとは別の名前だった。ある物語でソーニャという登場人物を知った。自分を犠牲にして家族を養っていたその姿が自分と重なった。それ以来、自分の名前をソーニャにした。
魂には多くの深い傷が刻まれており、そのためにアカーシャを訪れて当時現役だったピクチャーに会う事になる。ピクチャーは、ソーニャを前世に実際に連れてゆき、誰も治せない魂の傷を癒やした。
ソーニャはうわさに聞いた自由の島を目指した。そしてクダルパーニにたどり着き、港で暮らす事になった。若干、20才の時のことである。
その港では世間からはみ出た多くの男たちが逃げて来た。その男たちをアカーシャから太古の森(Primitive era forest)に連れてゆき、本来の自分の魂に気づかせるのが彼女の役目となっていった。
メイのバックストーリー
メイはこの島で生まれた。5才のころ母親に島の中にある花畑に連れて行ってもらう。当時は、そこに花園のアカーシャ(Akasha of flower garden)への入り口があった。それは、ピクチャーがおさめるアカーシャとは別のアカーシャである。
そのアカーシャにいたのがビッグローズだった。ビッグローズはメイのマアラがすべて黒い事に驚いた。メイの前世にいろいろ行ってみるが、解決の手がかりは見つからなかった。
メイはその花畑がとても好きだったので、母親にせがんで何回も連れて行ってもらった。その度にアカーシャに行ってビッグローズに会っていたのだった。現世では苦しい気持ちのメイだったが、なぜか花畑に行くと楽しい気持ちになるのは、実はビッグローズと会うのが楽しかったからだ。
メイの魂の傷を治す方法こそ見つけられなかったが、それを紛らす方法は前世で見つけていた。水晶や石の声を聞く魂だと分かったのだ。
ビッグローズが仕組んだ事で、アカーシャから戻ったメイは石を見ていると心が落ち着く事に気が付いた。そして石のアーティストの道を歩むことになる。
メイは大人になって船乗りと結婚をした。魂の傷のせいで子どもも産めなくなっていたが、奇跡的に長男を授かる。それがラルーである。
2年後、パメラを授かる。その時からパメラをラルーから守らなければならないという魂の叫びでラルーを嫌いになってゆく。同じころに夫が海で遭難して未亡人になったので、ソーニャも含め周囲の誰もがメイが変わってしまった理由を知らない。
エミーのバックストーリー
子どもの頃から成績優秀だったが、世の中に違和感を感じていた。世界は混とんとして争いも絶えないのが違和感だった。その思いの末に家を飛び出して国境沿いの難民キャンプにたどりつく。
そこで国境を超えさせたい家族に出会い、パスポート偽造をする。それが人づてに伝わり、似たような家族がやってくる事になる。支援者も現れ、国境近くでテントを張り国境を超える手伝いをした。
それは長くは続かず追われる身になる。そして島にたどり着きソーニャに拾われる。魂に傷はなかったので、太古の森に行った事はない。